医療情報学科の研究室紹介シリーズ第4弾

2024.09.04 医療情報学科

医療情報学科の研究室紹介シリーズ第4弾

今回紹介するのは、坂本輝彦研究室です。

名前:坂本輝彦
職位:教授
専門領域:臨床医学、病態生理学

【研究室の概要】
当研究室は、侵襲のない(着けていても痛くない、つらくない)機器を用いて、人体のさまざまな生理機能を解析することをめざしています。現在は、学生たちと一緒に考えたいろいろな状況下で生じる、呼吸機能や血圧、脈拍などの変化を計測、分析し、新たな発見を目指しています。

【卒業研究の分野?領域】
非侵襲型連続血圧計(手の指先にカフを装着し、連続してbeat-to-beat(心拍1回ごと)で血圧を測定できる機器)、ウエアラブル心拍センサ(胸部に装着する4×4cm程度の機器で、心拍変動を解析し自律神経活動が推定できます)テレメトリー式生体信号測定装置(胸部に特殊なベルトで固定し、呼吸数の変動、肺活量、酸素飽和度などが測定できます)を使用し、実験を行います。実験内容は主として以下の2つに分けられます。
●呼吸機能の分析:呼吸リズムを変化させたり、呼吸を止めたりなどで生じるデータを分析します。
●循環機能の分析:連続血圧計を用いて得られたさまざまな血圧データを、特殊な解析ソフトを用いて分析します。

【昨年度の卒業研究テーマ】(2名1組で取り組み、2グループで行いました)
姿勢変換と無呼吸が心拍変動に与える影響
呼吸回数を制御した状態で、臥位から立位へ体位変換を行います。その際に、呼吸を意図的に停止することで生じる心拍変動の変化に着目し、生じている自律神経活動を推定しました。
姿勢変換と寒冷昇圧刺激が心拍および血圧変動に与える影響
臥位から立位への姿勢変換と、冷水に手を入れることで生じる血圧などの変化を分析し、まとめました。

当研究室では、ゼミに配属された学生さん以外にも受講いただけるように、「特別ゼミ」を開講しています。特別ゼミでは、短期間ですがゼミ学生と同様な実験を行っていただき、使っている機器の紹介や実験結果などの解説を行い、最後に学生さん各自にレポートをまとめてもらっています。 授業の空き時間などを利用して実施するゼミですので、生理学にちょっとでも興味のある学生さんには、積極的に参加してほしいと思っています。

<ゼミ中の実験風景>

【高校生へのメッセージ】
これからの日本は人口が減少し、働く人の助けとなるようにさまざまな分野でAIが導入されるようになるでしょう。AIが少しずつ人の仕事を奪うのではと心配する方もいるようですが、最終的にAIを使いこなすのは人です。医療と情報の分野でもAI導入が進むであろうと予想されますが、両分野にまたがった広い専門的知識を身に着けることは、いざ社会に出たときでも大きなメリットとなり、きっと今後のAI時代を引っ張っていけるでしょう。AI時代を力強く生き抜く、若くて元気な学生さんの入学をお待ちしています。

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