多彩な実験?演習?実習
2年前期に学んだ基礎栄養学を土台として、2年後期に栄養成分およびその体内代謝をより深く理解するための実験を行っています。具体的には、タンパク質や脂質を試験管内で人工的に消化し、消化サンプルをSDS-PAGEや脂肪酸定量等により評価することで三大栄養素の消化機構を学びます。
臨床栄養学の実践は、病院実習によって行われます。管理栄養士になるための、必修科目で、2週間にわたって行われます。内容は、病院食献立作成や、患者さんへの栄養指導、NST(栄養サポートチーム)などです。実習を通して、直接医療の現場での、緊張感や命の大切さなどを学ぶ事が出来ます。その実習内容は、卒業後の栄養士としての自覚と責任が芽生え仕事に大変役に立ちます。
管理栄養士の仕事の1つとして「給食の経営管理」があります。実習では、対象者に合った献立作成や作業計画など給食の計画から、大量調理の実施、さらに管理?運営方法を含めた評価、改善といった、給食に関する管理栄養士としての一連の業務をグループごとに取り組み、現場で必要とされる基礎技術やコミュニケーション能力など実践力の修得を目指します。
主な授業紹介
栄養学分野で得られたデータを総合的に分析し、正しい情報を把握するための知識と技術を学習することによって、栄養指導や健康教育および栄養学の研究で情報を有効に活用する方法を修得します。
食品の安全と安心を確保するためには、食品の生育?生産から加工?調理をへて、人に摂取されるまでのすべての過程においての衛生管理を遵守することが重要です。有害物質の経口摂取による食中毒等の健康被害防止、異物混入防止、食品添加物等の使用基準、食品表示法、食品の変質等を中心に、科学的に理解を深め、その知識を日常生活において活用できるよう学修します。
身体活動を行う人々の身体状況、栄養状態、ニーズに応じた栄養管理ができるようになることが、この授業の目的です。そのためには、身体活動時の生体の変化や各栄養素等の必要量の変化を評価する能力が求められます。また、競技スポーツでは栄養補給が競技戦略の1つになるため、アスリートの栄養学的なコンディショニング方法についても学習し、スポーツ分野でも対応できる管理栄養士の育成を目指します。
臨床現場における傷病者の病態や栄養状態の評価?判定は、管理栄養士にとって必須のスキルである。臨床栄養学実習では、患者の観察ポイントや、臨床検査数値の持つ意味、食事摂取状況の評価等を症例検討から学び、適切な栄養療法が実践できる力を身につけることを目的としています。
人は、新生児として誕生以来、成長期、成人期、高齢期を経て生涯を閉じます。これらのライフステージにおける生理的機能が大きく変化することを理解し、すべてのライフステージにおいて健康で健全な生活を送るために、栄養管理の必要性と食生活のあり方について学修します。
解剖生理学は、正常人体の構造と機能を理解し疾病の成り立ちを知るうえで基本となる学問です。各臓器に共通の組織(上皮?結合?筋?神経)を学んだ後、消化器系や泌尿器系、神経系といった系統ごとに構造と機能における調節機構を理解することを目的とします。実習では、実際の肺機能検査や味覚試験などを通して講義で学んだことをより深く理解することを目指します。
国家試験対策は、3年次後期、4年次前期は「基礎的な知識の確認」、4年次後期は「応用力や実践力の強化」を目的に対策講義、夏期講座、特別講座、集中講義などを行っています。また4年次には毎月実施する模擬試験の結果を一人ひとり分析して勉強の進み具合を把握し、効果的な学習方法などを個別に指導しています。“全員合格”を目指し、試験直前まで教員が一丸となって学習面だけでなく精神面でもきめ細かなサポートを行っています。